遮熱塗料は塗料に含まれる太陽光からの赤外線を反射し熱を吸収しにくくする「赤外線反射顔料」と赤外線を吸収しやすいカーボンブラックを使用しないで複数の顔料を調色し、黒に近い色を表現することで、熱を伝えにくくする「遮熱顔料」の2つの顔料の効果により遮熱効果を発揮します。
一般的な塗料は太陽光からの赤外線を吸収し塗装面の温度が上昇、下地を通して、空間に熱が伝わります。
遮熱塗料は赤外線反射顔料が太陽光からの赤外線を反射し、遮熱顔料が熱が伝わるのを抑えます。
この2つの顔料の効果で塗装面の温度上昇を抑えることで空間に熱が伝わりにくくなり、快適でエアコンの省エネ効果も期待出来ます。
遮熱塗料の効果は太陽光を反射する割合を示した「日射反射率」で表す事ができ、色ごとにその効果は異なります。ホワイトなど明るい色の日射反射率が高く、表面温度が低くなり、ネオブラック・モスグリーンなど暗い色の日射反射率が低く、表面温度が高くなります。
【日射反射率とは】太陽光を反射する割合を示す指標のことです。日射反射率の数値が高ければ高いほど、太陽光を高いレベルで反射できることを表しています。
一般的な塗料から遮熱塗料に塗り替えた時の表面温度差(遮熱効果)は塗り替え前の色と塗り替える色(遮熱塗料)によって効果の違いがでます。
●同系色への塗り替えの場合、ネオブラック・モスグリーンなど暗い色の温度差が大きく、ホワイトなど明るい色の温度差が小さくなります。
●違う色への塗り替えの場合、暗い色から明るい色への塗り替えが温度差が大きくなりますが、明るい色から暗い色への塗り替えは温度が下がるなど逆効果となります。
★遮熱効果についての注意事項
●遮熱効果は塗装箇所の天候や環境、塗装する物の状態、塗装条件、色などによって異なります。
●塗り回数が少なかったり、うすめ過ぎなどで塗膜の厚さが薄くなってしまったり、専用下塗り剤を塗装しなかった場合は、期待される遮熱効果が充分に得られないことがあります。
●パッケージなどに記載されている遮熱効果を表す温度数値は、独自の機器にて計測した試験によるもので、実際の屋根で計測したものではありません。参考値としてお考えください。
遮熱塗料は遮熱効果だけでなく、塗料に含まれるアクリルシリコン樹脂とのWブロック効果で紫外線や雪・排気ガスなどに強い耐久性に優れた塗膜を形成することで、長期間建物を守ります。